カップやお皿が、まるでキャンバスのよう。筆の跡を感じる陶芸作品たち

カップやお皿が、まるでキャンバスのよう。筆の跡を感じる陶芸作品たち

2022/8/27(土)と28(日)の2日間、代官山にて「Exhibition 質感に触れる presented by Mr. CHEESECAKE」を開催いたします。

Mr. CHEESECAKEは、これまでケーキとともに過ごす時間が少しでも記憶に残るものになるよう、味としてのおいしさの追求だけではなく、食体験そのもののアップデートを目指してきました。

本イベントでは「質感に触れる」をテーマに、Mr. CHEESECAKEのクラフトマンシップなものづくりの精神ともリンクする作家・ブランドを中心にセレクトし、「質感」にこだわった作品を展示販売いたします。

今回はイベントに参加してくださっている作家たちの、制作への想いや、作品をご紹介します。

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スウェーデンと日本、あえて異国で制作したからこそ生まれたStudio Oyama

カップや皿に描かれている、大胆な絵筆の跡。良い意味で日本人らしさを感じさせないこの自由な発想の作品たちは、Masayoshi Oyaさんが立ち上げた「Studio Oyama」の作品です。今回の展示会では、Masayoshi OyaさんがStudio Oyamaとして、日本の東海にある工房とコラボレーションをした作品を中心に紹介をしています。

日本で陶芸の勉強をした後に、スウェーデンに渡り、現在は海岸に面している小さな街ヨーテボリで制作をしているそうです。2つの国で文化や陶芸にふれたMasaさんだからこそ作り出せる作品とは、どんなものなのでしょうか。

Masaさん
「瀬戸の学校で勉強をしていたのですが、自分が作品を作っているのではなく、自分のバックグラウンドである日本の伝統や文化が作品を作っている様な感覚になってしまったんです。

どこからどこまでが自分のアイデンティティーから作り出されているものなのかがわからなくなり、一度日本の文化から抜け出したいと思いからスウェーデンに移り住みました。

スウェーデンにした理由は、学生時代に衝撃を受けたスウェーデン出身のミュージックバンド「カーディガンズ」の「カーニバル」という曲でした。どこか懐かしい気持ちになると同時に、新しさも感じました。古いのに新しい、そんな微妙なバランスに自分が求めている何かを感じ、スウェーデンの文化や生活に興味を持ったんです。

自分が引っ越した10年以上前は、クラフトや陶芸はアートに比べて評価が低く、そこが日本との一番の大きな違いでした。手作りの食器を日常で使うという文化があまりないという印象でしたね。

アートはなぜ評価をされていて、クラフトは評価が低いのか。その違いに興味を持って、作品にスウェーデンアートにあるコンセプトや自分の考え、ストーリー、表現を取り入れる事にしました。

同時に、日本で培った技術を使って表現をするという事も『自分がどこから来た』というアイデンティティーとして大切にしました。

2つの国で暮らした経験があるからこそ、今の自分の作品があるのだと思います」

Studio Oyamaだからこそできる色と柄

フラットな形状をし、お菓子を置く皿としても単独で使えるソーサーなどからは、北欧らしい削ぎ落とされたフォルムを感じとることができます。

そしてそんな形と掛け合わされた他にはない色や柄たちは、スウェーデンでの生活や自然、風景を、釉薬を通して表現しているそうです。作品はBrunfarin (三温糖)・Grön Mossa(苔玉)・Mossa(苔玉)・Gråsten(灰色の石)など、どこか日本のエッセンスを残したユーモラスな名称がつけられています。

Masaさん
「絵のキャンバスみたいになるようにと、形での表現は控えめにしています。

私がスウェーデンで作っている作品は、初めから絵付けをしようと思って出来た作品ではありません。元々釉薬が好きだったのですが、自分の意志で釉薬自体に細かい表現を加えられないかなと疑問に思った事が絵付けにつながっていきました。そこからスウェーデンの民族衣装の柄を合わせたらどういう風になるかなど、試行錯誤を繰り返し、今のFolkdräkter, Kalligrafi, UDONなどの模様になったんです。」

Masaさん
「自分で色を調合をしているのですが、欲しい色を出すのはなかなかに難しいんです。例えば、Kerfuffleという作品で使っている薄い桜色は、納得のいく微妙な色合いを安定して作れるようになるまで約2年ぐらい掛かりました。

桜色の顔料や釉薬の調合をさまざまに変えるのはもちろん、土によっても色が変わってしまうので、土に合わせてまた色の調合を変え、焼く温度を変え、焼く回数を変えてゆきました。僕の作品は一見シンプルなんですが、背景には多くの試行錯誤と年月がかかっています。

手にとってくださった方には、使う楽しさ以外にも、模様や色の裏にある思いやコンセプトを、自由な発想で想像してみていただけたらうれしいですね。ネーミングにいつもヒントを隠しています」

今回展示されるのは、日本の工房とのコラボレーションの作品が中心です。スウェーデンの文化や自然から多くのインスピレーションを受け、制作は日本で行われました。

2つの国が融合したからこそ生まれた空気感は、今まで出会ったどの陶芸作品とも違うはずです。ぜひ会場で手にとってご覧ください。

Masayoshi Oya / Studio Oyama Profile

介護への就職をした後に、子供の頃の夢を追い、瀬戸窯業学校で2005年より2年間学ぶ。卒業後、スウェーデンのCapellagårdenを経て、ヨーテボリにあるHDK大学 のCraft Art修士課程修了。「ノルディックデザイナーオブザイヤー 2015」スウェーデン代表としてノミネート、2019にはSten A Olsson文化賞受賞。現在、Lundbygatanのベーカリ跡にStudio Oyamaを設立する。

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Exhibition 質感に触れる presented by Mr. CHEESECAKE

・開催日
8月27日(土)・28日(日)

・営業時間
11:00 - 19:00(最終入場18:30)

・場所
東京都渋谷区恵比寿西1-35-3
東急東横線 代官山駅から徒歩1分
山手線・日比谷線 恵比寿駅 徒歩10分
https://www.instabase.jp/space/543228074

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