根っこ付きで飾ったり、ドライフラワーにしたり。工夫次第で夏の花はもっと楽しい

おいしさを追求するMr. CHEESECAKEは、食べることを取り巻く環境もおいしさに繋がると考えています。

空間もまた、おいしさを作ってくれる要素のひとつです。

部屋のインテリアを変えようと思うととてもたいへんですが、今日は花を買って帰って飾ってみてはいかがでしょうか。

この連載では今が旬の花々を、さまざまな花屋さんに伺ってご紹介してゆきます。

新代田にあるmalta（マルタ）

世田谷区羽根木、パン屋や雑貨店など思わず目移りしてしまう店が並んでいるエリアにあるmaltaは、花を使った店舗やウェディングの装飾を手がけているオーナーの布山さんが5年前にオープンしました。

アトリエ兼ショールームとして機能させたかったという店内はスタッフたちの活気で溢れ、イベントスペースもあります。定期的に服や写真、器など、ジャンルに囚われることなく自分たちが良いと思ったものを紹介しているそうです。

布山さん
「20年近く花の仕事をしてきましたが、飽きずに続けていられるのは季節があるからだと感じます。

今はハウス栽培があり、一年中生産されている品種も多いです。けれどできるだけ旬の花を揃えたいなと思っています。

中には桜のように1年で２週間程度と、旬が短いものもあります。あっという間に季節が変わってしまうからこそ、旬のものを食し、季節にあった素材の服を着ること、そして同じように季節の花を飾ることは、とても贅沢なことではないでしょうか」

そんなこだわりを持つ布山さんに、今の季節だからこそ楽しめるおすすめの3種類を選んでいただきました。

01 : ニュアンスのある赤なら誰でも飾りやすい。一輪でもおすすめのダリア

布山さん
「ダリアは今一年中売られている花ですが、本来の旬は夏なんです。飾るときはできるだけ涼しいところに置いてくださいね。水を入れすぎると腐りやすいため、水を少なくすると良いです。

夏だからこそ鮮やかな色を楽しみたいですが、真っ赤はなかなか手が出ない、という方も多いのではないでしょうか。

赤でもニュアンスのある赤を選べば、どなたでも取り入れやすいと思います」

02 : ドライフラワーとして長く楽しめるケイトウ

布山さん
「ケイトウは鶏頭と書き、字の通り鶏のトサカのようにクネクネとした形のものがメジャーです。

これはヒモゲイトウと言い、垂れ下がった姿が特徴的な種類。

お盆の頃に田舎の畑道などに目をやると、たくさん植わっています。日本でも昔から食用、観賞用としてさまざまな種類のケイトウが親しまれてきました」

布山さん
「ユニークなフォルムをしたヒモゲイトウは、思い切って個性的な形の花ばかりを集めて飾ってみるのもおすすめです。

もっと長い期間楽しみたいのであればドライフラワーにしてみてはいかがでしょうか。その際は茎の部分が水分を溜めているので、逆さに吊り下げて乾かしてくださいね」

03 : 根つきの蘭なら、花がおわった後も楽しめる

布山さん
「蘭も東南アジアなどの熱い地方のもの。なので夏にぜひ楽しんで欲しい花です」

布山さん
「土をとり、根っこ付きで育てるのもおすすめの飾り方です。暑いと水から腐ってしまうので、水のメンテナンスを少し手間に感じることもあります。けれど根っこ付きにしておけば、週に1回たっぷりの水につけてあげるだけで良いんです。

この飾り方なら、花がおわってからは葉だけにして育てることができます。蘭は根っこや葉の形も、とてもステキなんですよ。

鉢植えに抵抗がある方も、ぜひ試してみてください」

布山さん
「他にもクロコスミアやエキナセアなど、夏が旬の花はまだまだあります。

夏は花が持ちにくい季節ですが、南国の花なら持ちやすいですし、ドライフラワーにしてしまう手もあります。

選び方や飾り方の工夫で、ぜひ暑い季節も花を楽しんでくださいね」

malta
〒156-0042
東京都世田谷区羽根木1-21-27　亀甲新♯ろ-59
https://maison-malta.com/

「おいしさ」を作る要素のひとつである「空間」を彩る旬の花々を、さまざまな花屋さんに伺ってご紹介する連載「今日は花を一本」

Vol.4 花持ちを気にしてしまう暑い季節には、暖かい気候で育った花を

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