「あたらしいおいしさ」を届けるために。限定フレーバーの開発でシェフが考えていること

「あたらしいおいしさ」を届けるために。限定フレーバーの開発でシェフが考えていること

これまでMr. CHEESECAKEは、さまざまな限定フレーバーをお届けしてきました。

ハロウィン、クリスマス、バレンタイン、そして春や夏……。まったく異なる味わいと香りには、それぞれたくさんのファンがいらっしゃいます。

発売のたび、楽しみにしてくださる方や召し上がった方のうれしい声が届く限定フレーバーですが、その開発は毎回楽しくも大変!

シェフの思いと奮闘。Mr. CHEESECAKEがもっとおいしくなる裏話を、どうぞお楽しみください。

Mr. CHEESECAKEらしいけれど、どこにもないものを

Mr. CHEESECAKEシェフの田村です。

せっかく四季のある土地に暮らしているのだから、季節に合わせたチーズケーキをつくりたい。もっといろいろなおいしさを提案してみたい。そんな思いから、これまで多くのフレーバーをお届けしてきました。

はじめてMr. CHEESECAKEを食べる方にも、熱いファンの方にもよろこんでいただくために、限定フレーバーづくりで大切にしているのが「Mr. CHEESECAKEらしさ」。つまり、「香りの重なりを楽しんでいただけるチーズケーキにすること」です。

パンプキンに焦がしバター。ジャスミンティーと桃。シークヮーサーと山椒……。そのなかにも、通常フレーバーのようにバニラやレモンの香りが漂ってきたり、スパイスやお茶、オイルの香りが忍ばせてあったり。

「どこかで食べたことがあるようなものにはしたくない」という僕自身の思いも強く、あたらしい香りの重なり、そして自分もまだ知らないおいしさをいつも追究しています。

2つの「あたらしいおいしさ」

「まだ知らないおいしさ」。——これは、突飛な組み合わせにチャレンジするという意味ではありません。

「まだ知らないおいしさ」には、2つあります。「よくある組み合わせだけど、イメージを覆すほどおいしい」と「はじめての組み合わせだけど、おどろくほどおいしい。このどちらかになれば、記憶に残るチーズケーキを届けられると信じています。

たとえば、今年のバレンタインにつくった「BLACK cacao」は前者のタイプ。「チョコレートチーズケーキ」自体はすでに世の中にあるため、どうやって「いままでになくおいしくするか」を考える必要がありました。

ポイントはカカオの華やかな香りですが、カカオの量を増やすと固くなり、Mr. CHEESECAKEらしいやわらかな食感が失われてしまいます。一方で、ただカカオを減らせば「チョコレート風味のチーズケーキ」になってしまう。

素材の量に頼らずカカオを香らせるためには、どうすればいいか。試行錯誤の末、カカオのニュアンスに近い焦がしバターや赤砂糖、スパイス(クローブ)を加えて香りを引き立たせることにしました。また、ダークチェリーを入れることで、カカオのフルーツらしさも前に現れてくるように設計。

香りをもっとも感じられるよう微調整を重ね、「よくある組み合わせだけれどイメージを覆すほどおいしい」を目指したのです。

「はじめての組み合わせだけど、おどろくほどおいしい」でいえば、ピスタチオとラズベリーに焙煎した抹茶を加えたり、ホワイトチョコにココナッツとライムを合わせたり。

想像できない。でも食べたら納得。——そんな味わいを目指しています。

素材がなければ作ることも

限定フレーバーは、使う素材にもこだわりがつまっています。

まず、「素材自体がおいしいこと」が大前提。また、自分がイメージする風味にマッチするかも重要なポイントなので、味のゴールを決め、そこから逆算して素材を選びます。たとえば栗を使うと決めたら、取り寄せできるすべての栗を集める。そして価格などの情報をブラインドにして、どの栗が純粋においしいか、目指す味の方向性に合うかを考えていくわけです。

そもそも通常フレーバー含め、Mr. CHEESECAKEでは適当な素材は一切使っていません。すべて僕自身が厳選しています。

そのうえで、限定フレーバーの素材選びでは、とくにバランスとめりはりを大切にしています。そのフレーバーらしい個性を生み出すために、もっともこだわるべき素材はなにか。その核となる素材を引き立たせ、高めあうためにどんな素材を使えばいいか。

全体のバランスを考えながらひとつひとつの素材を選び抜くことで、伝えたい味や香りが明確になり、印象に残る味わいが生み出されるのです。

この設計を実現するために必要な素材がなければ、つくることもあります。

「marron」では栗の香りを引き出すために香ばしさを加えたいと考え、お付き合いのあったお茶屋さんに相談。ほうじ茶のように紅茶を焙煎してもらい、理想のキャラメル香を生み出していただきました。こうして「栗×焙煎紅茶」という、「あたらしいおいしさ」が誕生したのです。

緊張と安堵の繰り返しで

限定フレーバーでは、シェフとしての技術と知識、経験を総動員しています。思いきり挑戦しているからこそ、新フレーバーの発表前はいつも緊張気味。そして、リリースを出したときの「食べたい!」という声や発売後の「おいしい!」の投稿、写真をSNSで見ては、胸をなでおろしています。

このとき、自分の設計した意図を汲んで「あの香りがこう組み合わさって……」と言われると、思わずガッツポーズしたくなります。もちろん、「おいしい!」だけでも十分に満たされますし、僕のこだわりがすべての人に伝わってほしいと思っているわけではありません。

ただ、Mr. CHEESECAKEを通じて「香り」に意識を向けてくれる人が増えているとしたら、それはうれしいことだなと思うのです。

ちなみに、はじめはフレーバーを生み出すだけで精一杯でしたが、デザイナーや社内スタッフの尽力でボックスや同梱物のデザインもフレーバーに合わせて変えられるようになりました。トータルで季節を感じられると、こちらも毎回、楽しみにしてくださる方の多いポイントです。

いま考えているのは、半年後、1年後のフレーバーです。そのとき、どんなものがよろこんでいただけるのか。どんな「あたらしい」があるのか。

みなさんに「おいしい!」を届け続けるためにも、僕自身がアップデートを重ねていかなければなりません。挑戦はつづきます。

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